獣医教育病院における多剤耐性菌サーベイランスプログラムの開発と実施:感染予防および抗菌薬適正使用の推進
Development and implementation of a multidrug-resistant organism surveillance program in a veterinary teaching hospital to support infection prevention and antimicrobial stewardship.
3行まとめ
- 獣医教育病院において多剤耐性菌の監視体制を構築し、2年間の培養検査データから耐性菌の検出状況を調べた。
- 多剤耐性菌の検出割合は増加傾向にあり、MRSPや大腸菌が多く、複数回培養例の半数で同一菌が持続していた。
- 耐性菌検出時に電子カルテ通知と多職種連携を連動させることで、感染管理の徹底や抗菌薬適正使用の推進に役立つ。
この論文の要約
- 目的
伴侶動物における多剤耐性菌(MDRO)の増加は、臨床管理の複雑化や治療費の高騰、公衆衛生上のリスクを引き起こしている。本研究では、入院動物におけるMDRO対策として、獣医教育病院で構築・実施されたサーベイランスシステムの構造、運用および成果を記述することを目的とした。
- 対象と方法
2023年および2024年に獣医療センターへ提出された細菌培養検査検体、ならびにこれらに対応したサーベイランス活動と対応記録を対象に後ろ向きに調査・評価した。
- 主な結果
2年間で1,534件の培養検査に対し1,599件の薬剤感受性試験が実施され、分離株に占めるMDROの割合は2023年が6.8%、2024年が10.2%であった。212頭の患者から計239株のMDROが特定され、分離頻度が高かったのはメチシリン耐性Staphylococcus intermedius group(29.3%)および大腸菌(20.9%)であった。複数回培養が実施された28頭中、14頭(50%)で同様のMDROが持続し、8頭で複数の持続性MDRO、6頭で異なるMDROが認められた。MDRO検出時にはカルテ上で清明(アラート通知)が作動し、感染管理対策の強化、担当医への連絡、飼い主向け説明資料の配布が行われた。
- 臨床的意義
データ駆動型の体系的サーベイランスはMDROの検出と予防策の支援に有効であり、臨床獣医師が多職種チームと連携して症例管理や治療選択肢を検討する体制づくりに寄与することが示された。
⚠️ この要約はAIが自動生成したものです。
関連記事
犬と猫の結膜炎における微生物学的調査:培養およびMALDI-TOF MSによる同定と分離細菌の薬剤感受性試験
犬および猫の結膜炎において関与する病原微生物を正確に同定し、分離された細菌の薬剤感受性プロファイルを...
産業動物獣医師における抗菌薬使用と薬剤耐性に関する知識、態度、実践:横断研究
薬剤耐性(AMR)対策において獣医療は極めて重要な役割を担う。本横断研究では、食用動物に携わる獣医師を...
伴侶動物の集中治療室入室患畜におけるカルバペネム耐性腸内細菌目細菌の腸管定着の予測因子
集中治療室に入室した伴侶動物におけるカルバペネム耐性腸内細菌目細菌(CRE)の腸管定着率を推定し、定着...
日本における犬および猫の尿由来ESBL産生大腸菌およびメチシリン耐性ブドウ球菌の年次割合と都道府県別分布(2017〜2024年)
日本の犬および猫の尿から分離された基質特異性拡張型βラクタマーゼ(ESBL)産生大腸菌およびメチシリン耐...
※ 本記事はAIによる自動要約であり、情報提供を目的としています。個別の症例に対する医療判断を行うものではありません。診療にあたっては必ず原著論文および最新の情報をご確認ください。